Tohgo, Shimamura and Fujii Group

研究紹介

航空宇宙機器,輸送機器(自動車,鉄道等),プラントなど世の中のあらゆる機械構造の寿命や安全性は、材料の強度と破壊によって支配されています。
東郷&島村研究室では、先進材料(金属・セラミックス・プラスチックとそれらの複合材料)の強度と破壊に関する研究を中心に研究を行っています。

研究室の研究紹介ビデオ(2009.10)

現在の研究テーマをいくつか紹介します。

金属

原子力発電プラント用構造材料の応力腐食割れシミュレータの開発

Monte Carlo simulation of SCC cracks原子力発電プラント等の構造部材においては,材料,環境,応力の相互作用の下で生ずる応力腐食割れにより大きなき裂が発見され,重要な問題となっている.本研究では,応力腐食割れによる微小き裂の発生から,き裂の合体・成長により大き裂が形成される過程をコンピュータシミュレーションにより再現し,シミュレーション結果に基づいてSCC寿命を予測する方法を開発している.定荷重SCC試験装置を導入予定である.
(文部科学省科学研究費(基盤研究(B))「応力腐食割れにおける各階層の挙動解明と統合化シミュレーションによる寿命評価」(H19-H21))

超音波ねじり疲労試験装置の開発とその高強度鋼への適用

Ultrasonic torsion fatigue testing machine近年、高強度鋼への109回を超える繰返し負荷による超高サイクル疲労破壊が問題となっている。本研究では、超音波振動子を用いたねじり疲労の加速試験装置を開発し、高強度鋼の超高サイクル疲労特性について研究を進めている。

複合材料

粒子分散複合材料のはく離損傷と粒子寸法効果を考慮した力学モデルの開発

No image軟らかいマトリックス中に硬い粒子状の強化材を分散させて,剛性,強度特性を向上させる方法は金属,ポリマーに広く応用されており,粒子分散複合材料と呼ばれている.本研究では,マイクロメカにクスに基づいて,マトリックスの塑性変形,粒子−マトリックス界面のはく離損傷,粒子寸法効果を考慮できる新たな力学モデルの開発を行っている.モデルによる解析,モデルを組み込んだ有限要素法解析により,複合材料の巨視的変形特性,破壊靭性に及ぼすはく離損傷,粒子寸法効果の影響を調べ,ナノ複合材料の高性能発現機構について検討している.
(文部科学省科学研究費(特別研究員奨励費)「ナノ粒子高分子基複合材料の力学的挙動」(H20-H21))

生体適合性複合材料の開発と強度評価

HAp/Ti compositeチタン/ハイドロキシアパタイト焼結材はその生体適合性と機械的特性から人工歯根などへの応用が期待されており、生体適合性や機械的特性の評価が行われている。しかし、その機械的特性評価は硬さ試験・曲げ試験などの単純な機械的試験を実施している段階であり、傾斜機能化によりその特性を積極的にいかした材料設計はいまだされていない。そこで本研究では、MIMによる成形と本研究室で提案しているマトリシティモデルによる傾斜複合機能材料の力学的評価にもとづいた傾斜構造最適化を提案する。
(文部科学省科学研究費(萌芽研究)「ハイドロキシアパタイトーチタン医用傾斜機能材料のMIM法による創生技術と強度評価」(H20-H21)))

摩擦材料の強度評価と組織構造最適化に関する研究

No image輸送機器の運動特性とその信頼性は摩擦材料の強度特性に依存する.摩擦材料はセルロース,アラミド繊維,炭素繊維など各種繊維を樹脂で結合させた一種の複合材料であり,極めて複雑な組織構造をしている.本研究では,摩擦材料の強度評価手法の開発,強度評価,力学モデルの開発を行い,強度支配因子と組織構造最適化に関する試験を得ることを目的として研究を進める

高強度カーボンナノチューブ/高分子複合材料の開発

Aligned carbon nanofillers in epoxy resinカーボンナノチューブはダイヤモンドに匹敵する高強度・高剛性・高熱伝導性を有し、電気伝導性も良好なことから、プラスチックの強化材・充填材として期待されている。本研究室では、静岡大学で開発されているカーボンナノチューブの繊維基材(プリフォーム)を用いた高強度複合材料の開発を実施している。
JST戦略的創造研究推進事業(先端的低炭素化技術開発)「現実的CNTアプリケーション技術による革新的超軽量強化複合材料量産化議化技術開発」(H23-)
(宇宙工学委員会戦略的開発研究費「一方向CNT紡績糸強化複合材料による超軽量構造体の創製」(H24-)
文部科学省科学研究費(若手研究(B))「カーボンナノチューブのナノネットワーク構造制御による複合材料の高性能化」(H18-H20)

植物由来材料による複合材料の成形とその特性評価

Natural fiber rope従来広く使われている複合材料は無機材料(ガラス・炭素)と石油由来プラスチックを組み合わせたものが主流であり、高機能ではあるがリサイクルが困難である。そこで、本研究室では植物由来材料に着目し、リサイクル可能な環境に優しい複合材料の成形とその特性評価を実施している。
文部科学省科学研究費(若手研究(B))「天然繊維強化バイオマスプラスチックの疲労機構の解明」(H22-H24)

炭素繊維強化複合材料(CFRP)の亜臨界・超臨界流体リサイクルにより回収された炭素繊維の強度特性

Carbon fiber自動車の軽量化を目的として、シャシー、ボディーへのCFRPの適用が検討されている。本研究では、静岡大学で開発された亜臨界・超臨界流体リサイクル手法により回収された炭素繊維の強度特性について検討すると共に、そのCFRPへの再利用法についても検討をおこなう。

過去の研究

自動車用超高張力鋼スポット溶接継手の疲労破壊機構の解明

Finite element analysis of spot welded joint自動車産業分野においては,衝突安全性の確保と燃費向上の観点から,超高張力鋼の使用が検討されている.ただし,超高張力鋼の静的破壊強度,疲労強度は高いものの,スポット溶接継手の疲労強度は期待したほど向上しないことが報告されている.本研究では,以上の観点から,超高張力鋼スポット溶接継手の疲労破壊機構の解明と強度評価手法,疲労強度改善手法について研究を進めている.

ハーモニカ・リードの疲労強度と音響特性を考慮した形状最適化に関する研究

Fatigue testing machine for free reedメロディオンやハーモニカは吹奏に伴うリードの振動により音響を発生しており,リードは,度々,繰返し変形により疲労破壊が生じ,耐久性の改善が望まれている.本研究では,リードの疲労破壊機構を解明するとともに,音響特性,応力・ひずみ分布の解析を行うことにより,疲労強度と音響特性を考慮したリード形状の最適化に関して知見を得ることを目的に研究を進めている.

炭素繊維強化樹脂(CFRP)積層板の変形・損傷・破壊機構

CFRP JointCFRPは先進複合材料の一つとして,種々の分野で使用されるとともに,更なる材料開発が行われている.本研究では,CFRP積層板の変形,損傷,破壊機構を明らかにするとともに,それらの挙動の予測モデルを開発している.また,CFRP積層板の疲労負荷による破壊機構の解明,寿命予測法,CFRP接着継手の破壊機構,強度評価法についても研究を進めている.

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